よく聞かれる質問だから、いくつか紹介しようか。
このブログでも問題の解説や基本的な解き方なんかを紹介するけれど、紙の本で勉強するのも必要になるからね。
差し迫ったところ、もうすぐ二次試験だから、受験生は過去問が欲しいところだね。
教学社の「赤本」は非常に有名なところ。他教科の問題も載っているし、受験生は第一志望の赤本は基本的に持っているんじゃないかな。
対して、ちょっと通好みみたいに見えるのが、駿台出版の出している「青本」だね。こっちの方が紙が大きいし、実際に書き込みながら解くのには適してる。
加えて、有名大学のみで出されているのが「○○大の現代文○○カ年」のシリーズ。単一の科目に絞られているから、受験直前というよりも、長い時間をかけてとにかくしっかりやるという人向けだね。
ただ、気をつけておいて欲しいのは、これらに載っている解答は、基本的に大学が発表したものではない、ということ。外部に解答を考えている人がいるんだ。だから、ぶっちゃけた話、解答が本当の正解とは限らない。受験生に聞いていても、あまりに解答を信頼しすぎているのがちょっと怖いことがある。
例えば、青本はおそらく駿台の現代文の講師の先生が執筆しているよね。赤本の解答は、予備校の先生や進学校の高校教師が副業として書いてたりするね(超難関大学みたいな看板になるところほど、良い(?)先生が執筆してる)。一方で、赤本でも「○○カ年」のシリーズは、「編著」という形で、まとめている人の名前がしっかり記載されているんだ。だから、それぞれの問題の解答の粒がきちんと揃ってる。
個人的には、「○○カ年」のシリーズの解答が一番オススメかな。これが一番オーソドックスな解答を書いていることが多いし、受験生のレベルを考えた上で、大学側が実際の採点の際にしているであろう基準に沿った解答を用意していると思うよ。青本は、良い解答も多いんだけれど、かっこよく作りすぎていたりしてるんだよね。「こんな解答、受験生には書けないわ」というような解答がちょくちょくある。普通の赤本は、当たり外れが多いってところかな。
ちなみに、私が実際に現場で補習する時なんかは、できるだけ三種類くらいの解答を並べて生徒達に見せるようにしているよ。答えが相対的であるということも示せるし、その中で、どこの解答でも重要視している共通部分を提示するのが一番だと思うからね。
ただ、いずれにしても、二次の対策のためには、きちんと国語の先生に添削をしてもらうのがとても大切。自分一人でやっていると、文章がめちゃくちゃになっていたり、語彙の用法が間違っていたりしても、なかなか気づけないからね。
一番のオススメは河合出版の「現代文と格闘する」。これが一番分かりやすいし、論理的に説明してくれていると思う。三部構成になっているんだけれど、第一部は重要な概念についての用語集のような形。第二部は実際の問題を挙げた上で、かなり多くのページを割いて、解説をしてくれている。そして、第三部は例題がいくつも並べてあるんだ。正直、これを一冊やるだけで、現代文の大学入試対策はかなり完成に近づくと思うよ。要素の追い方なんかも分かるようになるから、たとえ添削してくれる人が身近にいない場合でも、自分でなんとか採点しながら演習する力がつくようになると思う。
また、このブログも、今後どんどん記事を増やしていって、まとまった参考書レベルの内容にしたいと思っているから、勉強に役立ててね。